岩見沢市指定有形文化財

~阿弥陀如来立像~

鎌倉中期の貴重なご本尊

~拝観のご案内~

ご本尊のすぐそばまで近づいて拝観して頂くことができます。

拝観をご希望の方は事前にご連絡ください。団体での拝観も受け付けております。

☏0126-25-0625

~ご本尊の歴史~

 お寺が建てられた当初、ご本尊は阿弥陀様が描かれた掛け軸でした。それを心苦しく思っていた初代総代長の星野松太郎さんが、大正8年に京都の本山へ赴き自らの財産を寄付したことで、本山から阿弥陀如来立像が与えられました。

 

 昭和27年、十勝沖地震で仏像の頭部が破損、落下した際に仏像内部が空洞になっていることが明らかになり、内部から「南無阿弥陀仏」と書かれた多量の菩提樹の葉と「寛文8年6月」「江戸本通り施主石原藤兵衛」と書かれた麻袋が発見されました。麻袋には仏教の七宝であるメノウ、水晶が入った鉛の缶も収められていました。

 

 平成元年、市内の仏像調査を始めた市文化財保護委員会が、ご本尊の来歴を詳しく調査するため、2人の専門家に鑑定を依頼したところ、仏像衣装のしわや彫法から鎌倉時代のものと推定されました。

 

 また、両眼と頸部の改変、一度掘り直しが認められることから、麻袋に記載があった石原藤兵衛という人物が、仏師に依頼して江戸時代の寛文8年に仏像の修復を行った可能性が高まりました。

 

 仏像の造像年代が古く、胎内には仏像の成り立ちや改変の経緯を物語るにふさわしい貴重な資料が残されていたことから、文化遺産として評価が高く、平成3年に岩見沢市指定文化財に認定されました。